競馬で負けないための、馬券の種類と買い方講座

現在、中央競馬では単勝・複勝・枠連・馬連・馬単・ワイド・3連複・3連単という8種類の券種が発売されています。

ただ、1レースの馬券の売上を見てみると売上の半数以上が3連単を占め、多くの競馬ファンが「馬券といえば3連単」というのが主流となってきています。

果たしてそれが正解なのでしょうか?確かに3連単は大きな配当が狙えるだけに
一攫千金を狙うならばもってこいの券種です。

ただ、競馬で負けないためには3連単にこだわらずに、それぞれの券種の特徴を知って、賢く馬券を購入していくことが非常に重要です。

それでは、それぞれの券種の特徴と買い方のテクニックを紹介していきましょう。

 

単勝

馬券の基本は単勝です。単純明快、勝ち馬が的中ということになるこの券種は初心者にわかりやすい券種といえるでしょう。

レース観戦するにあたっても、自分の買っている馬だけを見ていればいいことになりますし、その馬が勝てば的中なのでレース観戦をしやすい券種であるともいえるでしょう。

単勝は好きな馬を応援するときや記念馬券として購入する人も多いかもしれませんが、過去にはヒシミラクルおじさんが話題にはなりましたが、50万円の元手から2億円近い配当を手にした人がいるのも事実です。

配当的に魅力がないと感じている人にぜひ試してもらいたいのが「ころがし」という手法です。

「ころがし」というのは的中した配当の全額を次のレースにつぎ込み、また的中すれば次のレースにつぎ込むという馬券手法になりますが、前述のヒシミラクルおじさんは50万円を130万円に、その次のレースで130万円を1200万円に更に次のレースで1200万円を2億円にころがし成功させた「ころがし」の成功例となります。

単純な馬券種ではありますが、魅力のある券種であることも間違いないでしょう。

このレースの場合の的中は・・・7番


1000円あればこう買う!単勝編

1頭目・・・単勝2.0~5.0倍の馬に500円

2頭目・・・単勝5.0から10.0倍の馬に300円

3頭目・・・単勝10.0倍以上の馬に200円

この買い方ならば的中しても最低1000円の配当が見込めるだけに当たって損(トリガミ)の可能性もありません。

的中すればころがしの手法で資金を投入していくこともできますし、ローリスクでハイリターンも見込める馬券手法といえるでしょう。

 


複勝

3着以内に入る馬を当てるのが複勝です。単勝と違い2着・3着でも的中となります。18頭立てのレースならば単勝の的中率が1/18ならば複勝は3/18となり非常に的中しやすい券種ともいえるでしょう。

ただし配当もかなり少なく単勝5倍程度の人気馬の複勝にでもなると配当は1.0倍から1.3倍程度となります。

つまりのところローリスクローリターンの決定版もいえる券種であり、複勝で大金を手にするならば1点に1万円以上の大金をつぎこまなければ利益は見込めないといえるでしょう。

この馬は絶対に3着以内に入る。

という自信があるのであれば、その馬の複勝に数万円の大金をつぎ込むという買い方が複勝のもっとも適した買い方となるかもしれません。

ただ、競馬初心者に的中の喜びを知ってもらうために買ってもらう券種としては適しているともいえますし、とにかく馬券を買ってレースに参加したいという方にも適している券種といえそうです。

パチンコをやっている人に説明するならば、単勝が4円パチンコならば、複勝は1円パチンコといったところでしょうか。

このレースの場合の的中は・・・3番・6番・7番


1000円あればこう買う!複勝編

複勝を1レースに1000円つぎ込むならば、1点に1000円投下するのがもっとも適しているといえるでしょう。

もしくは2頭に500円ずつ。

それ以上買い目を広げると、的中しても損する可能性が高くなってきます。

また、複勝のみで馬券を買うならば「ころがし」の手法がベストといえるでしょう。

単勝よりもころがしが成功する確率は高いだけに、小さな配当でもコツコツと積み上げていけばそれなりにリターンも臨めるだけに、リスクを背負いたくない方、大きく負けたくない方にはもってこいの馬券手法といえるでしょう。


枠連

枠番号二連勝複式勝馬投票法というのが正式名称である枠連ですが、選んだ2つの枠番が1着・2着(順不同)にくれば的中という券種になります。

1991年に馬連が導入されるまでは競馬の主力券種として君臨していましたが今では9頭以上の出走馬がいなければ発売されない券種ともなっており、あまり人気のない券種ともいえます。

枠連には独特の馬券用語「ゾロ目」という買い目が存在します。7-7や8-8といった買い目がゾロ目ということになりますが、例えば18頭立ての競馬ならば7枠は13.14.15番が7枠、16.17.18番が8枠に入ります。

レース結果が1着16番、2着18番ならば枠連の的中買い目は8-8ということになり、これをゾロ目決着といいます。

このゾロ目は思わぬ好配当となることがあり、実際後に紹介する馬連よりも配当が高くなることも多々あります。

どんなに頭数が多くても枠連ならば8つの数字の組み合わせになるだけに、買い目がそこまで膨らまないのも魅力のひとつといえるでしょう。

ただ、馬連が導入されて以降はその必要性は薄れているのも確かであり、使用するケースといえば、馬連と比較して枠連の方が配当がいい場合や、前述のようなゾロ目狙いの際に限られてくるともいえるでしょう。

1枠1番・2枠2番・3枠3番・4枠4番・5枠5番・6枠6番・7枠7.8番・8枠9.10番とすると

このレースの場合の的中は・・・2-4の組み合わせ


1000円あればこう買う!枠連編

残念ながら枠連で効率的な馬券の買い方というのはあまり考えられません。

どちらかというと手法的には馬連と同じ形になってくるかとは思われます。

ただ枠連の方が配当的な妙味は薄れてしまうので、手法的には馬連の項を参考にしていただければと思います。

強いてモデルをあげるとするならば複数枠のある枠番から、例えば6.7.8枠のボックス買い6-6・6-7・6-8・7-7・7-8・8-8といった買い目からゾロ目の好配当を狙うというようなモデルが枠連の楽しみ方とはなってくるのではないでしょうか。


馬連

1991年に導入された馬連は1着・2着(順不同)にくる馬の組み合わせを当てる券種となります。

正式名称は普通馬番号二連勝複式勝馬投票法となり、中央競馬では馬連と言われていますが、地方競馬ではこの正式名称から普通馬複といわれています。

馬連が導入されてからは万馬券が次々と飛び出して競馬ファンを沸かせ、90年代の競馬ブームを牽引したのはオグリキャップをはじめとした名馬とともに、この馬連という馬券であったともいえるでしょう。

買い目が5点から10点程度でも万馬券を狙えるとあって、3連複や3連単よりもローリスクで好配当を狙うことのできる券種だけに、未だに馬券戦術の根幹として重用する競馬ファンが多い券種ともいえるでしょう。

18頭立てでの総買い目点数は153点であり、的中確率も比較的高いオーソドックスな券種ともいえそうです。

このレースの場合の的中は・・・3-7の組み合わせ


1000円あればこう買う!馬連編

馬連を1000円で楽しむならば5頭ボックスがおすすめです。

ボックスとは選んだ馬の組み合わせすべてを購入する馬券購入方法ですが、5頭ボックスの魅力は思わぬ好配当にありつける可能性があるということ。

人気馬ばかり5頭を選んでいては、的中してもトリガミの可能性が高くなりますが、人気薄の馬を1頭か2頭入れておくことにより好配当が望めます。

5頭の馬の中に1番人気の馬が入っていても、その1番人気馬が勝てばそれこそ損得なしくらいの配当になってしまうかもしれませんが、1番人気の馬が3着以下での的中となると好配当が見込めます。

おすすめの組み合わせは下記のとおり
1番人気~3番人気の馬・・・2頭
4番人気~6番人気の馬・・・2頭
7番人気以下の馬・・・1頭

この5頭の馬連ボックスならば、少なくともゴール前まで的中の可能性は残りレースを楽しむこともできますしあわよくば好配当も望める馬券購入法ともなってきます。

組み合わせに関しては自身の好みにあったパターンを考えてみるのもいいでしょう。


馬単

馬連では物足りなさを感じるようになってきた競馬ファンへ向けて、2002年に3連複とともに導入されたのが馬単です。

選んだ2頭が1着・2着に順番とおりに来れば的中となり、例えば2-4という馬券を買ったとすると2番が1着、4番が2着とくれば的中となります。

裏返せば4番が1着、2番が2着では的中となりません。

この場合の的中馬券は4-2という組み合わせになります。

正式名称は馬番号二連勝単式勝馬投票法といって、この「単式」という言葉が順番とおりという意味であると認識していいかもしれません。

18頭立ての場合の総買い目点数は306通りと馬連の倍になりますが、配当は単純に2倍というわけにはいきません。

1番人気の馬が買った場合は馬連よりもちょっといい配当に収まることもありますし、逆に1番人気が2着で買ったのが7番人気くらいの馬だった場合は万馬券が飛び出すこともあります。

つまりのところ、1番人気馬からの馬単流しというのはあまり旨みを感じることもなく、むしろ2.3番人気あたりの馬を軸に1着固定で流すと高配当を狙える券種といえるでしょう。

このレースの場合の的中は・・・の組み合わせ


1000円あればこう買う!馬単編

馬単だけで馬券を攻めるのはなんとも心もとないのは確か。

それならば1000円あったら馬単・馬連の併用で攻めてみたいところ。軸1頭の相手5頭流しを100円ずつ。

例えば1番から相手2.3.4.5.6番への組み合わせを馬連・馬単ともに100円ずつで1000円。こう買うことによって、万が一1番が2着になっても的中の目は残りますし1着になれば馬単・馬連総取りの的中を手にすることができます。

リスクを分散させつつ好配当も狙える馬券モデルとして、オーソドックスな馬券の楽しみ方ができる買い方といえるでしょう。


ワイド

正式名称は拡大馬番号二連勝複式勝馬投票法。

単純に読めば馬連の拡大版と考えればいいのですが、選んだ2頭が3着以内に入れば的中となる券種です。

もっと簡単に考えれば複勝の馬連版と考えればいいのかもしれません。

18頭立てならば総買い目数153通りの中から3つの的中買い目が生じるのですから馬連よりも3倍的中しやすいと考えてもよさそうなところですが、配当的な妙味はあまり大きくありません。

それだけに競馬初心者の方が馬連や馬単を攻める前の練習としてワイドを利用するのはいいのではないでしょうか。

よく初心者にはワイドの3頭ボックス3点買いがいいという記事を見ますが、それならば3連複でその3頭の組み合わせを1点買う方がいいのではないかと感じるところはあります。

そんな初心者の方におすすめの馬券購入方法は次のワイド編でご説明することにしましょう。

このレースの場合の的中は・・・3-6・3-7・6-7の組み合わせ


1000円あればこう買う!ワイド編

前述のとおりあまり好配当は望めないワイドだけに、買い目を絞って楽しみたいもの。

そこでおすすめしたいのはワイド2点買い。

自分の本命馬から相手を2頭に絞って馬券を購入してそれぞれに500円ずつ資金を投入しましょう。

人気馬同士の決着でも2倍つけば元はとれますし、2点とも的中の可能性があるのがワイドの魅力。

そうなればそれなりのリターンも見込めるのではないでしょうか。


3連複

2002年に馬単とともに、より高配当を狙いたい競馬ファンを熱狂させたのがこの3連複。

これまでの組み合わせ2頭から3頭の組み合わせによる投票方式で正式名称は馬番号三連勝複式勝馬投票法。

18頭立てでの総買い目数は816通りと馬連よりも6倍買い目が増えており選んだ3頭が1着・2着・3着に順不同で入れば的中となるのですが、やはり上位3頭をピタリと当てるのは至難の業。

相当な予想分析と運を求められるようになったといえるでしょう。

それだけに的中した際の配当は1000倍を超えることもあり、当時は夢のような馬券と重宝されましたが、逆に1.2.3番人気での決着となった場合の配当は10倍を切ることもあることは頭に入れておきたいところ。

3連単が導入されてからは3連単を補完する馬券、保険的な要素から買われる馬券として重宝する競馬ファンも多く根強いファンから支持されている券種といえるでしょう。

このレースの場合の的中は・・・3-6-7の組み合わせ


1000円あればこう買う!3連複編

馬連の買い方同様に3連複でも5頭ボックスで攻めていくと思わぬ高配当にありつけるチャンスも生まれます。

買い方的には
1~5番人気の馬:3頭
6~10番人気の馬:2頭

この組み合わせで十分に万馬券は見込めますし、下位人気馬同士の決着となった場合は10万馬券も夢ではありません。

ただ、単純に計算すれば馬連の5頭ボックスよりも的中する可能性は1/6であり、リスクを分散させるのであれば馬連ボックスとともに計2000円投入するというのも手法のひとつとしてあげておきたいところです。

3連系の高配当に目がくらんでばかりいると、気づけば負けが込んでしまっていることも多々あることを忘れずに。


3連単

3連複の導入から2年後、2004年に満を持して登場したのが3連単です。

1着から3着までに来る馬をピタリと的中させるという券種になりますが、正式名称は馬番号三連勝単式勝馬投票法。

18頭立てでの総買い目点数は4896通りにのぼり、馬連の32倍、馬単の16倍、3連複の6倍当てにくい馬券といえます。

それだけに的中した際の配当はとにかくビッグであり、万馬券は当たり前といった配当が見込まれるのが魅力です。

いまや1レースの馬券売上の半分以上は3連単となっているように多くの競馬ファンが愛用する馬券種ではありますが前述のとおり、とにかく的中させるのは至難の業。

それこそ1日12レースのうち1レースでも当たれば元がとれる可能性は大となってきますが、基本的には60点から100点くらいを購入しなければ的中は困難といわれる券種となるだけに少額で1日のんびり競馬を楽しみたいというファンには不向きな券種ともいえるでしょう。

とにかく一攫千金を狙いたい人、手持ちの資金がゼロになってもいいから高配当を狙い人はこの3連単で夢をみるのももちろん競馬の醍醐味のひとつでしょう。

このレースの場合の的中は・・・7-3-6の組み合わせ


1000円あればこう買う!3連単編

1000円で3連単を当てるとなると相当買い目をしぼらなければならなくなります。

1着軸固定で相手を5頭選んでも買い目点数が20点となるだけに買い目を絞れば絞るほど、いざレースが終わると抜け目で不的中なんてことも多く発生することが見込まれます。

できるだけ多くの馬を抑えておくことが3連単を的中させるセオリーであることを考えれば1000円で3連単を楽しむならばこの組み合わせがベターフォーメーションで

1着 1頭
2着 2頭
3着 6頭

例えば

1着 1番
2着 2番・3番
3着 2番・3番・4番・5番・6番・7番

といった感じで3着に人気薄の馬が入った際の高配当を狙うパターンが面白いのではないでしょうか。


実は3連単より3連複の方がお得なことがある?

何も知らずに高配当ならば3連単と決め込んでいる競馬ファンも多いことが想定されますが、実際のレースでは実は3連複の方が配当がお得であることも多々あります。

なので馬券を買う際は3連複と3連単のオッズを必ず比較することをおすすめします。

どちらがお得かを判断する目安は「3連複の配当が3連単の配当の1/6以下か以上か」という点になります。

3連複で軸1頭流しの相手5頭で馬券を買うと、買い目点数は10点になります。この3連複の買い目を3連単で補おうとすると軸1頭流しのマルチで60点が必要となります。

つまりのところ、3連複の配当が3連単の1/6以上のオッズを示しているのならば、3連単マルチを購入するよりも3連複1頭流しに1点600円ずつ資金を投入した方が配当が高くなるということです。

自分が最も来ると考える組み合わせのオッズがどうなっているかは必ずチェックすることをおすすめします。

いかがでしたでしょうか?確かに3連単は一攫千金の夢のある馬券ではありますが、確率的には宝くじのスクラッチくじを削るようなレベルで玄人でもなかなか的中するのが難しい馬券となります。

むしろ、競馬で勝っている人は様々な券種を駆使してそのレースに最適な券種で勝負をしている、もしくは自分のスタイルを築いてそのスタイルとおりに馬券を買っているのが事実です。

むやみやたらに3連単で高配当。

と思うのではなく、いかにしたら競馬で勝てるかをしっかりと券種を理解して、そして選択することによって収益をより伸ばすことができますよ。