【2023年競艇】ボートレースクラシック2023(平和島競艇SG)が開幕!馬場貴也ら名選手が集まる選出基準(出場条件)とは?今シリーズの展望予想とともに解説

【2023年競艇】ボートレースクラシック2023(平和島競艇SG)が開幕!馬場貴也ら名選手が集まる選出基準(出場条件)とは?今シリーズの展望予想とともに解説

2022年のボートレースシーズンは、盛大な歓喜のなかで終わりました。それが意味するものは単純です。2022年が終わったからには、2023年のボートレースが始まる。実に明快な、たったひとつの真実です。

そのうえで、確定的に言えることがあります。2022年のボートレースは間違いなく華々しい歴史を刻みましたが、2023年のボートレースがそれを超えられないなどとは、決して言えません。むしろ、新勢力の台頭や女子選手の躍進などは、今年のボートレースをさらにエキサイティングなものにしてくれるでしょう。

この前提に立つと、「ボートレースクラシック2023(平和島競艇SG)」の開催は特別な意味を持ってきます。年間を通じて最初のSG競走である以上に、昨年には「女子選手初のSG制覇」が成し遂げられたタイトルでもあるからです。

今回も、その偉業を成し遂げた遠藤エミ選手は出場してきます。また、ほかの選手たちも”新たな歴史”を作り上げんと、虎視眈々と栄光の座を狙っているでしょう。この記事では、ボートレースクラシックの全体像から今年度開催の見どころまで、総合的に解説していきます。

目次


「ボートレースクラシック=総理大臣杯」!その概要と歴史を振り返ろう

2014年から「ボートレースクラシック(BOATRACE CLASSIC)」の通称を採用した、年間を通じて最初のSG開催。正式名称は「鳳凰賞」であり、より有名な下付けとして「総理大臣杯」の名前で知られています。

始まりは1966年、和暦にして昭和41年のこと。その開催地は、まさしくこのボートレース平和島、すなわち平和島競艇場でした。優勝したのは当時40歳で広島支部の長瀬忠義選手。登録番号は1284。今や登録番号は5000番台に入っていることを考えれば、それだけ多くの歴史が積み重ねられてきた事実が伺えます。

「ボートレースクラシック(総理大臣杯)」は全国で持ち回りの開催ですが、首都圏に位置する平和島の高い集客力はSG開催にうってつけであり、昨年(2022年)の第57回大会までのあいだに16回も主催地として選ばれることになりました。

今から12年前の2011年には、東日本大震災の発生という危難にも襲われ、8月に「東日本復興支援競走」として代替開催されたこともあります。これは正式な総理大臣杯開催ではないため、第46回開催は「開催中止」というのが、公式な記録となっています。


近年のボートレースクラシック(総理大臣杯)の優勝選手を振り返る

「ボートレースクラシック(総理大臣杯)」は、気鋭の若手から熟練のベテラン選手まで、あらゆるレーサーがその栄冠を勝ち取ってきました。過去10回の開催における優勝選手を並べてみることで、その傾向はハッキリと見えてくるでしょう。

《過去10回のボートレースクラシック(総理大臣杯)優勝選手》
2013年(平和島):池田浩二(愛知)
2014年(尼崎):松井繁(大阪)
2015年(尼崎):桐生順平(埼玉)
2016年(平和島):坪井康晴(静岡)
2017年(児島):桐生順平(静岡)
2018年(浜名湖):井口佳典(三重)
2019年(戸田):吉川元浩(兵庫)
2020年(平和島):吉川元浩(兵庫)
2021年(福岡):石野貴之(大阪)
2022年(大村):遠藤エミ(滋賀)

埼玉の桐生順平選手と兵庫の吉川元浩選手がV2を達成しているのが、特に印象的な記録として光ります。また、2013年の池田浩二選手も、2009年に初制覇を達成しているため、これが2回目の制覇となります。

そういう意味で、ボートレースクラシックは「リピーターが強いSG競走」と表現しても差し支えないでしょう。それはまた開催地の別に関係なく、「勢いに乗っている選手が勝ちやすいシリーズである」という前提にもつながります。

また、過去10回のうち9回の優勝戦では、1号艇1コースの選手がイン逃げでの勝利を収めました。例外は2018年の浜名湖開催。井口佳典選手が2号艇2コースからの番手まくりを成功させ、1号艇1コースの白井英治選手から逆転勝利をもぎ取った1回のみにとどまっている点は、予想に役立てたいところです。

一方で、1号艇がアタマで来るからといって、配当が跳ねないわけでもありません。吉川元浩選手が連覇した2019年は1-3-5で3,120円、2020年は1-3-2で2,400円と悪くない配当まで成長しています。

2021年の石野貴之選手が優勝した年こそ1-2-4は800円で1番人気決着でしたが、昨年2022年の遠藤エミ選手が優勝したレースでは1-4-5の2,920円でした。難解ながらも、勝負する価値のあるレースが生まれやすい。現代ボートレースらしい決着が見られると言えるでしょう。


ボートレースクラシックの出場条件とは?「伝説」となった前年度(2022年)の優勝戦も重要なので振り返りながら

各シリーズごとに違う、SGの出場要件。ボートレースクラシックの選出基準は、SG競走のなかでも特に基本線に則ったオーソドックスなものと言えるかもしれません

● 前年度優勝選手(遠藤エミ)
● 前年グランプリ優勝戦出場選手6名(白井英治・原田幸哉・深谷知博・磯部誠・片岡雅裕・馬場貴也)
● 前年に行われたSG/PG1/G1/G2競走の優勝選手(ただし女子選手限定戦は除外する)
● 前年に行われたG3競走および一般戦の優勝回数上位選手
● 前年に行われた全国ボートレース甲子園優勝選手(深谷知博)
● 今年の地区選手権優勝選手6名(ただし重複などが起きた場合は予備選手の繰り上がりが発生する)

いくつかの要件に関し、今回開催に照らし合わせた当該選手の名前を記載しました。深谷知博選手のように、複数の要件を満たしているパターンがあるのが印象的ですね。前年度の活躍が目覚ましい選手が選出される部分からも、1年で最初のSG競走にふさわしいものになっています。

何よりわかりやすいのは、昨年のボートレースクラシックの優勝選手が自動的に選ばれる点。ディフェンディングチャンピオンは選出除外要件に該当しない限り、連覇をかけて出場することが可能というわけです。

これまでも数多く語られ、また今後もずっと語り継がれるであろう2022年のボートレースクラシック。”競艇発祥の地”大村ボートレース場にて行われたこの開催は、「初めてのナイター開催でのボートレースクラシック(総理大臣杯時代を通じても史上初)」だったのみならず、「競艇史で初めて女子選手がSG競走で予選トップ通過を果たし、優勝まで勝ち取った」という栄誉を受けました。

滋賀支部の遠藤エミ選手の名前は、開拓者として、そして超一流の存在として、永遠に記録に刻まれることになったわけです。


ボートレースクラシック2023(平和島競艇SG)のシリーズ展望・コース分析・注目選手を総解説

それでは、2023年のボートレースクラシックについて、その詳細を見ていきましょう。あらゆるデータを並べて吟味することは、無論のこと舟券予想における強力な味方になりますが、同時に開催そのものを楽しむ材料としても有益です。

もちろん、何の用意をしなくても、旅行に赴くことはできます。しかし、綿密に準備し、プランを練り上げるほうがずっと楽しい。これまでの歴史を紐解き、また、今回の開催地のデータも織り込んで考えることは、まさしく無数の空想を楽しむ行為にほかなりません。

今回のボートレースクラシックを、開催される平和島水面の特徴、現時点における平和島の注目モーター、開催での活躍が見込まれる4名の注目選手という観点から、それぞれ見ていくことにしましょう。


2023年ボートレースクラシックの舞台となる平和島水面の特徴を考える

ボートレースクラシックという大レースが、とりわけ平和島での開催回数が多いことは、すでに別項で述べたとおりです。

そうでなくとも、ほかのSG競走の開催が行われることも多い、東日本の総大将とも言えるこの水面。平和島の特徴を知っておくことは、”持続可能なボートレースライフ”を約束し、舟券予想において力強く貢献してくれるでしょう。

平和島の水面は、3つのポイントを押さえておくのが有用です。四季によって違う顔を見せる部分もあるので、そうした要素も踏まえると、下記の内容はぜひとも把握しておきたいですね。

  1. 平和島水面では総合力が試される!「抜き」ができる技量の選手に要注意
  2. 平和島水面はセンター艇のまくり一発が決まりやすい!全速戦に強いレーサーが楽しみ
  3. 春の平和島水面はホーム追い風多し!他の季節よりはインが強く2連対率も高め

平和島水面を端的に表現するなら、「インが弱い」という部分は避けて通れません。同じ首都圏にある戸田や江戸川も1コースが受難の水面ですが、平和島もまた簡単にインに勝たせてくれない水面と言えます。

事実として、最もインが強い春季ですら、1コースは「1着率:49.3%」「2着率:16.7%」「3着率:13.1%」にとどまります。無条件でインを信頼というわけにはいかないのが、平和島における舟券予想の難しいところです。

また、センター艇のまくりが決まりやすい水面としての評判においても、春は「3コースのほうが勝ちやすい」という特徴は注目したいですね。これが他の季節だと「4コースからのカド一撃」のほうが魅力的な数字となるので、季節に応じて傾向と対策は吟味すべきでしょう。

お値打ち情報としては、5コースが他場に比べて強い点が挙げられます。例えば、今回のボートレースクラシックも該当する春季の平和島においては、5コースは「1着率:8.6%」「2着率:14.5%」「3着率:18.4%」というハイアベレージ。3着率にいたっては3コースと4コースに並ぶほどの水準で、1コースと2コースを凌駕しています。

この傾向は大外6コースでも同様で、「2着率:10.0%」「3着率:14.9%」もの数字を計上。外からの波乱の使者にはくれぐれも気をつけましょう。


2023年3月現在での平和島における注目モーター

2023年3月現在、ボートレース平和島で使用しているモーターは、2022年6月14日に更新されたものを使用しています。使用を開始してから9ヶ月。すでにその特徴もハッキリしており、次回更新前の最大の山場として、今回のボートレースクラシックがやってくる形です。

そんな平和島の現行モーターで注目したいのは、何をおいても「28号機」でしょう。エースモーターと呼ぶほかない圧倒的な成績。優出4回、優勝3回、2連対率は44.4%。あらゆる選手を好成績に導く、抜群の出力を保持しています。

また、好時計を連発する「23号機」も侮れません。こちらは優勝歴こそないものの、優出4回で2連対率も43.5%。すばらしい調整が積み重なった結果、決して28号機に引けを取らない性能に仕上がっています。

これら2つのモーターに当選した選手がいた場合、間違いなく節間を通じて注目したいところです。不利な条件からでも激走を演じ、高配当をもたらしてくれるかもしれません。


注目選手①/馬場貴也(4262/滋賀)

滋賀の馬場貴也選手は、2022年のボートレースグランプリ優勝戦において、6号艇6コースながらも2着に食い込みました。トライアルにおいて、1号艇1コースで1着を外した悔しさを、その圧倒的な技量でもって晴らしてみせたと言えるでしょう。

とはいえ、真に目指すは「グランプリウィナー」「賞金王」の座です。その至高の座に最も近かった2022年だけに、やはり2着という結果は満足できるものではありません。

今年もその卓抜した技は健在です。3節前の「近畿地区選手権2023(住之江競艇G1)」ではオール3連対で堂々たる優勝を奪取。早くも賞金レースの積み増しのペースを上げてきました。

SGというビッグレースにおいて、馬場選手の勝負強さは大きな武器となります。平和島では4回優出して、1回の優勝歴。これは10年前の「平和島倶楽部杯(平和島一般)」でのことでした。長き時を経て、関東遠征を最高の形で締めくくるべき瞬間がやってきています。


注目選手②/池田浩二(3941/愛知)

愛知支部の偉大なる重鎮、池田浩二選手。SG優勝回数通算10回という数字は、これだけで歴史に残る輝きを誇っています。昨年も「グランドチャンピオン2022(唐津競艇SG)」を制していますので、2年連続でのSG競走制覇をかけた戦いになりますね。

今年は年明けから好発進。地元開催だった「中日スポーツ金杯争奪2023新春特別競走(常滑競艇一般)」で優勝し、貫禄を見せつけました。

近走はというと、3節前の「東海地区選手権2023(浜名湖競艇G1)」では成績的に伸び悩んだものの、前節の「ウェイキーカップ2023(多摩川競艇G1)」では高い水準でのレースぶりを披露。優出を達成し、優勝戦2着の準優勝に収まっています。

かくて調子を上げてきた先に、今回の平和島遠征が待っているわけです。池田選手は平和島において「全日本選手権2011(平和島競艇SG)」と「総理大臣杯2013(平和島競艇SG)」の2つのSG競走を制していますから、水面相性はもはや言うまでもないでしょう。これで良好なモーターを引き当てるようなら、初日から勝利の積み重ねが約束されるかもしれません。


注目選手③/桐生順平(4444/埼玉)

若くして頭角を現し、その後も成長し続けた、埼玉の桐生順平選手。毎年のようにビッグレースでの優勝を重ね、多くのファンを魅了し続けています。ですが、意外にもSG競走での優勝の栄誉からは、2017年以来遠ざかっているのです。それほどに、最高峰の舞台を制するには、さまざまな要素が整わないといけません。

しかし、不調であった2020年を除けば、毎年G1競走を勝ってきています。今年も年明けから「全日本覇者決定戦2023(若松競艇G1)」で優勝。コースを選ばず、安定した競走ができるところを証明してくれました。

少し気になる点があるとすれば、埼玉支部という関東の所属ながら、平和島はそこまで得意にしていない部分でしょうか。これまで23節参戦し、優出は7回、優勝は3回。もちろん立派な数字なのですが、桐生の優出12回と優勝4回、多摩川の優出13回と優勝5回に比べると、少々物足りない数字です。

とはいえ、計上した勝率は7.37と優秀なものがあるので、そこまで気にしなくてもいいのかもしれません。平和島での優勝歴には、「トーキョー・ベイ・カップ2016(平和島競艇G1)」と「関東地区選手権2019(平和島競艇G1)」の2つのG1競走を含んでおり、力量は十分に保証されているのですから。


注目選手④/羽野直也(4831/福岡)

今回紹介する4人の選手の中では、唯一SG競走を制していないのが、福岡の羽野直也選手です。そうは言っても、1995年3月29日生まれの27歳。まだルーキーシリーズへの出場権すら持っている選手ですから、当然とさえ言えるでしょう。

むしろ、この若さにしてG1級競走で4つの優勝を累積させている点に、絶賛の声を出すべきとさえ言えます。紛れもなく、今後の福岡支部、ひいてはボートレース界を牽引する選手です。

まだ若いこともあって、特に東日本各場への遠征実績は少ないのですが、実は平和島水面を得意としているのが、今回、あえて羽野選手を取り上げた理由のひとつです。これまで6節参戦して、勝率は7.05。優出2回に優勝1回は良い数字と断言できるでしょう。

しかも、この優勝1回は昨年10月の「トーキョー・ベイ・カップ2022(平和島競艇G1)」なのですから、実力は鋭く上昇していると判断できる材料になっています。

総合力が求められる平和島水面、加えてSGという舞台において、より高いポテンシャルを見せてくれる。そんな期待値も込めて追いかけてみると、今回のボートレースクラシックがさらに楽しくなるかもしれません。


ボートレースクラシック2023(平和島競艇SG)が春の香りを運んでくるぞ!

2022年から年をまたいで2023年にかけての冬は、例年以上に冷え込む大寒波が訪れ、芯から凍える季節となりました。

しかし、その辛さを吹き飛ばすような熱いレースが繰り広げられたことを、私たちの多くは知っています。この事実はまた同時に、2023年も熱烈な戦いが織り成されることを保証しているかのようです。

その証明としてやってくるのが、「ボートレースクラシック2023(平和島競艇SG)」です。「総理大臣杯」のころからの馴染みの方も、最近YouTuberさんやVTuberさんの配信を契機として始めた方も、存分に楽しめるである至高の戦い。決して簡単ではない結果を解き明かす鍵として、当記事を活用していただければ幸いです。

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