ボートレースのデビューは養成所(競艇学校)から!レーサー念願の水神祭とは?

ボートレースのデビューは養成所(競艇学校)から!レーサー念願の水神祭とは?

ボートレース(競艇)のレーサーとしてデビューするためには、公式の機関で厳しい訓練を受けなければいけません。水面を体感速度120km/hで駆け抜け、時には命を失うような事故さえ起きる競技のため、卓抜した技術が要求されています。
そうしたプロのレーサーを育成する機関として、ボートレーサー養成所があります。2001年に福岡県柳川市に設置されたこの施設は、2017年まで「やまと競艇学校(2010年からはやまと学校)」として親しまれました。
また、近年の「ボートレーサー養成所」への改称に伴い、年間120万円弱ほどあった養成訓練費用が無償化され、平均年収約1,600万円とされているボートレーサーへの道は、さらに平等に開かれました。
ですが、ボートレーサー養成所に入ることはとても大変で、さらに入ってからも大変です。
この記事では、そうしたボートレーサー養成所の概要や歴史に触れるとともに、映えあるデビューを迎えた若人たちに与えられる栄誉にして奇習である「水神祭」についても解説します。
水とともにある人間だからこそ生まれた競艇、そしてボートレースという競技の根幹を支える養成所、ひいては彼らを称える行事としての水神祭を、たっぷりと味わっていってください。

ボートレーサー養成所(旧・やまと競艇学校)とは


出典:ボートレーサー養成所公式

ボートレーサー養成所は、福岡県柳川市大和町にある施設です。日本モーターボート競走会が設置している、統一されたボートレーサーの養成施設であり、ボートレーサー志望者はここで1年間の厳しい研修を受けなければなりません。
ボートレーサー養成所は、3年前まで「やまと学校(旧称:やまと競艇学校)」として親しまれていました。新人選手だけでなく、現役選手も多くの理由から足を運ぶことになるこの施設について、詳しく見ていきましょう。

ボートレーサー養成所と競艇学校の歴史

ボートレーサー養成所の歴史は、ボートレースにして競艇の歴史とも密接に関係しています。
戦後に生まれた競艇は、各地の競艇場の設置とともに競艇会の組織も進められました。競艇選手の採用と育成は、当初はこの各地に点在する競艇会が独自で行う方式でしたが、開催日数の増加とともに運営と訓練を両立させるのが困難になりました。
1966年、各地の競艇会の要請に応える形で、山梨県南都留郡の本栖湖に「本栖研修所」が設置されます。これが競艇学校システムの始まりといえるでしょう。
しかし、本栖研修所は練習環境こそ整っていたものの、冬には猛烈な気候の変化があり、同時に本栖湖の水位も一定でなく、養成過程に支障が出るケースもありました。
さらに、本栖研修所の施設自体の老朽化も進んだこともあって、2001年には福岡県柳川市に「やまと競艇学校」として新生します。そこから細かな名称変更を重ね、2017年からボートレーサー養成所となりました。

ボートレーサー養成所は高倍率のエリートコース

ボートレーサー養成所は、実はとてつもなく入るのが難しい施設です。これは物理的な意味ではなく、ボートレーサーの卵として1年間の養成過程に選ばれるのが、とても大変という意味です。
ボートレース公式によって発表されている平均倍率は、なんと40倍にも達しています。単純に言って、40人が受験して1人しか合格しないということです。
女性のあこがれにして超難関の例として語られる宝塚歌劇団の養成機関、宝塚音楽学校の入学試験倍率が30倍ですから、それ以上の数字であるボートレーサー養成所の人気がどれだけすごいかが見えてきます。
「人生を変えるためにボートレーサーにでもなるか」という生半可な気持ちでは通れない、とてつもない難関校といえるでしょう。
試験は一次、二次、三次と複数の段階に分かれています。また、受験資格も厳格で、身長は175cm以下、体重は男子が49kg以上57kg以下および女子が44kg以上52kg以下、視力は両目とも裸眼で0.8以上と、肉体的なクオリティから測られます。
加えて、学科試験、体力試験、適性検査と、各項目で優秀な成績を残さなければいけません。単なるフィジカルエリートではなく、思考力のある人材であることが求められます。

ボートレーサー養成所の生活はとても大変

40倍もの激戦といえる受験をくぐり抜け、合格者は晴れてボートレーサー養成所に入所します。しかしながら、そこで待っているのは超スパルタと表現される1年間の濃厚なカリキュラムです。
そもそも、ボートレーサーはとてつもないプロフェッショナルです。ボートレーサーの仕事は、操縦が困難なモーターボートを運転するのに留まりません。ボートの命とも言えるモーターを調整するエンジニアで、プロペラを調整する職人でもあります。
ボートレーサーは体力、知力、技術力に長けたオールラウンダーでなければなりません。たとえデビューできたとしても、新人は毎年やってきて、成績を残せなければ強制的な引退に追い込まれてしまいます。
それに、ボートレーサーはその職業的な宿命として、ファンからお金を託される商売です。それを深刻に捉えすぎてもいけませんが、まったく無責任だとしても、大きな成功は望めないでしょう。
こうした背景もあって、ボートレーサー養成所における指導は実に濃密で、かつ試験は厳しいものとなります。中間試験と修了試験において設定された点数を下回った場合、速やかに退学措置となることも少なくありません。
そうした厳しい訓練の先に待っている祝福が、「水神祭」です。

水神祭とは何なのかを紐解く


出典:ボートレース江戸川

まるで厳粛な儀式のような名前である水神祭は、実はボートレース公式でさえ起源を追いきれていない謎の風習です。名前こそ水神祭であるものの、本当に水の神様を称えるものなのか、それすらもわかっていません。
もちろん、起源やその意味についての諸説はあります。有力とされる説もありますが、いずれも決定的なエビデンスに欠けるため、定説と呼びきれないのが現状です。

水神祭はボートレース(競艇)における記念の儀式

水神祭は、単純にいえば記念されるべき選手を水面に投げ込む儀式です。記念すべき出来事として最もメジャーなのは、デビューしたボートレーサーが、そのキャリアにおいて初めての1着を取った時が挙げられるでしょう。
ボートレーサーにとって、初めての1着は実に遠いものです。デビューしてから見習いに類される期間は、常に外のコースからのスタートになります。
競艇の過去からボートレースの現在まで、一貫して変わらないのが外側のコースの不利です。それでも勝とうと思うあまりにギリギリのスタートを切ろうとすると、フライングの危険性が高まります。
そうしてスタートを決めて、大まくりやまくり差しを決めたとしても、勝てるとは限らないのがボートレースです。
スタートが重要なボートレースですが、スタートですべてが決まるわけでもないのも事実です。とりわけベテランの選手たちとのターンの技術は歴然としたものがあり、せっかく僅差のトップを奪っても、気づけば4番手ということも珍しくありません。
そんなボートレーサーですから、初勝利は何よりも格別な瞬間です。同期に代表される親しい人たちによって担ぎ上げられ、優しく水面にダイブさせられます。最近はライフジャケットをつけていることも多く、安全性への配慮も万全です。
ちなみに、当初は祝われる選手だけが放り込まれていましたが、元からテンションが上がるお調子者がいたからか、現在では対象の選手が放り込まれた後に、放り込んだ側の選手も何人か飛び込む光景が多く見られます。

水神祭の作法

水神祭は、祝うべき勝利など慶事の後に行います。その場所はだいたいがボートを係留するピットでしたが、初勝利などはお客様へのお披露目も兼ねて、救護艇で観客席の前まで移動し、そこから投げ落とされることも増えてきました。
他にも一般競走での初優勝や、グレードレースでの初勝利、そして初G1制覇や初SG制覇の際に行われる水神祭は、観客もともに祝福できる場として、ボートレースの名物とも呼べる光景になっています。
一方、正式な神事でもない単なる慣習なので、祝われる選手が拒否すれば強いて行われるような強制性はありません。目立ちたがらない選手、濡れるのが嫌いな選手、さほど記録に興味のない選手は断るケースも存在します。

ボートレーサー養成所でもやっている水神祭

こうした水神祭の中で、特殊なケースがあります。ボートレーサー養成所における水神祭です。
ボートレーサー養成所においては、同期のあいだで激しく競争が行われます。無事に修了すればプロとして戦いを繰り広げる仲間ですが、彼ら彼女らの戦いは、すでに研修生の段階から始まっているといえるでしょう。
そうしたボートレーサー養成所におけるリーグ戦や修了記念競走などで活躍し、表彰されるだけの成績を残した場合、この研修生に対しても水神祭が執り行われます。
もともと水神祭は本栖研修所で始まったという説もあるくらいですから、こうして養成所で実施されるほうが本来の姿に近いといえるかもしれません。

ボートレーサー養成所と水神祭からボートレース(競艇)をさらに楽しむ


出典:ボートレーサー養成所公式

福岡県柳川市大和町から始まるボートレーサーという夢、そして夢のひとつの結実としての水神祭について解説しました。
たとえ1つの勝利を挙げても、やがて1,000もの勝利を挙げても、再び節制して走り続けるのがボートレーサーです。
ですが、ボートレーサー養成所の厳しい訓練に耐え、多くの夢と期待を背負って水面を高速で滑走し、ついに勝利を手にした選手たちが見せる屈託のない笑顔は、誇らしくも愛らしい人間味に満ちた瞬間といえるでしょう。
ボートレースといえば、どうしても競走そのものや結果にばかり注目してしまいがちですが、こうした角度から豊かな世界の広がりに触れることによって、また新たな魅力の発見へとつながっていきます。

[参考資料]
■ボートレーサー養成所関連
ボートレーサー養成所 – BOATRACE 公式
https://www.boatrace.jp/yamato/

ボートレーサー養成所 – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?curid=795521

■水神祭関連
水神祭 – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?curid=1145199

■人気YouTuberによる水神祭解説
ボートレース・競艇:あまり知られてない水神祭の由来や歴史を解説します
https://youtu.be/zdY6zJnZdLs

■競艇学校での水神祭
ボートレーサー試験予備校 艇学グループ Facebook
https://www.facebook.com/teigaku.boatracer/posts/1790777967885923/

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