【2021年版】ボートレース(競艇)を彩る注目の女子選手たち4選

ボートレースにおいて大いに人気を誇っているのが、華やかにして強さをあわせ持つ女子選手たちです。
同じ公営競技の競馬や競輪においては女子選手は少なかったり、完全な別枠だったりという特殊な枠組みで捉えられています。しかし、ボートレースの女子選手は公営競技のなかで最も数が多く、男子選手を打ち負かすシーンが日常のように見られます。
2021年現在もその勢いは増すばかりであり、多くの有力な女子選手が活躍を続けています。本記事ではそうした女子選手のなかから4名をピックアップして紹介するとともに、その前提となる現在の女子選手の活躍と昨年の賞金ランキングの内容にも触れていきます。

目次


ボートレースに欠かせない女子選手の活躍

ボートレース(競艇)の各開催を見ると、多くの競走が女子選手の存在があってこそ成り立っていることがわかります。単純な頭数という意味ではなく、高い技量や多彩なレース展開という観点から見て、必要不可欠な存在になっているためです。
オールドファンのなかには女子選手の技量は男子選手に劣ると考えている人もいますが、ボートレースはモーターボートで戦うという競技の性質上、特に男女の性差が出にくい環境にあります。


約1,600名いるボートレーサーの1割ほどが女子選手

ボートレーサーは、常に約1,600名ほどの人数に保たれていますが、このうち約1割が女子選手です。
確かに、絶対的な割合の考え方からいえば、9割の男子選手に天才的なスター選手が現れやすい事実は否めません。
しかしながら、女子選手の活躍は昭和・平成・令和と時を重ねるごとに目覚ましいものになってきており、ジャイアントキリングを達成する場面も増えてきています。いずれSGの大舞台においても、女子選手が1号艇からイン逃げを達成する瞬間がやってくるかもしれません。


2020年の競艇女子選手の賞金ランキングを紐解く

実際にどういった女子選手が活躍しているかを確かめるのに役立つのが、女子選手限定の賞金ランキングです。男女混合でも女子選手トップはグランプリシリーズに出場できるほどに上位にいましたが、女子選手内ではどのようになっているか、改めて紐解いていきましょう。
2020年はすでに終了しているため、2020年12月31日時点の確定データをもとに、以下にベスト20を記載します。

[選手名/所属支部/獲得賞金額]


1位:平高 奈菜/香川/54,912,000円
2位:守屋 美穂/岡山/48,847,666円
3位:平山 智加/香川/46,719,666円
4位:小野 生奈/福岡/46,596,233円
5位:大山 千広/福岡/34,925,000円


6位:遠藤 エミ/滋賀/34,797,340円
7位:寺田 千恵/岡山/34,249,340円
8位:岩崎 芳美/徳島/32,349,000円
9位:松本 晶恵/群馬/32,285,000円
10位:細川 裕子/愛知/31,658,500円


11位:香川 素子/滋賀/31,303,733円
12位:田口 節子/岡山/30,809,600円
13位:長嶋 万記/静岡/29,610,666円
14位:海野 ゆかり/広島/28,984,733円
15位:大瀧 明日香/愛知/28,945,533円


16位:川野 芽唯/福岡/28,796,940円
17位:深川 麻奈美/福岡/27,704,200円
18位:竹井 奈美/福岡/26,836,600円
19位:塩崎 桐加/三重/25,341,400円
20位:宇野 弥生/愛知/24,395,073円

このような上位20名の顔ぶれになりました。全員が2,000万円以上を稼ぎ出す高収入。まして、女性の収入が伸び悩むこの日本において、すばらしい獲得賞金額です。ボートレーサーが稼げる職業と言われるゆえんでしょう。


2020年の賞金女王は平高奈菜選手(4450/香川)

2020年の賞金女王には、香川の平高奈菜選手が輝きました。最後の最後、大晦日が最終日だったクイーンズクライマックス2021(浜名湖競艇PG1)でイン逃げ優勝しての大逆転。賞金女王決定戦を制しての、堂々たる戴冠です。
スタートはなんとコンマ01。まさしく大一番での最高の勝負勘を見せてのイン逃げを決めたといえるでしょう。6号艇の遠藤エミ選手が前付けしてくるなかで、よくぞ成し遂げたレースでした。
この優勝、そして賞金女王の戴冠は、平高奈菜選手にとって待望の頂点でした。2020年は好調な滑り出しだったものの、6月に右腕を骨折するアクシデント。復帰後も思うようなレースがなかなかできませんでしたが、最後の最後で最高のレースを見せました。


2021年も活躍を続ける気鋭の女子選手たち4選

2021年7月末現在、今年の戦いも折り返し地点を過ぎましたが、なおも激しいバトルが各地で繰り広げられています。
そこで、いよいよ本記事のメインテーマである、2021年、ひいては2022年以降も注目の女子選手について、4人をピックアップして紹介していきます。すでにトップの誉れを勝ち取った選手から、これからのさらなる成長が期待できる選手まで、年齢や勝率に捉われることなくチョイスしました。


2021年注目の女子選手/平高奈菜(4450/香川)

先ほど紹介したばかりですが、2020年賞金女王の平高奈菜選手は、2021年以降も当然に注目の存在です。2021年7月末現在ですでに4つの開催で優勝しており、これは現役生活のなかで最も優秀なペースです。
これまでの年間最多優勝回数は2019年と2020年の5回。いずれも女子戦のみでなく、男女混合の一般戦を制しているあたり、総合的なポテンシャルの高さを感じさせてくれます。今年は女子戦を4つという優勝歴ですが、さらなる飛躍も考えられるでしょう。


2021年注目の女子選手/平山智加(4387/香川)

2013年の賞金女王決定戦の覇者にして、昨年2020年はG1競走レディースチャンピオンを制したのが、同じく香川支部に所属の平山智加選手です。
今年は5月に女子戦1つを優勝。ただ、本来の実力を考えれば、さらに勝ち星を量産することが求められているかもしれません。
とはいえ、最近はSG・G1・G2とハイグレードな戦いに身を投じているため、優勝自体が少なくなっているのは仕方のないことです。もはや女子の枠でとどまらないからこそ、激しい戦いの渦で懸命に戦っている状況といえます。


2021年注目の女子選手/中村桃佳(4823/香川)

またまた香川支部の中村桃佳選手は、前項の平山智加選手を師匠とするボートレーサーです。デビューから非常に度胸のあるスタートセンスが光るとともに、男子選手顔負けの鮮やかなターン技術の評価も高く、あっという間にA1級へと昇格しました。
その後は出産のための長期休養でいったんB2級に配属されていましたが、2020年秋の復帰後は再び圧巻のレースを繰り返し、今はまた期別勝率6点台後半にまで上昇させています。
2021年はまだ優勝がありませんが、女子の看板レーサーのひとりとして、次々に高配当決着の立役者にもなっています。開催では常に注意を向けるべき存在といえるでしょう。


2021年注目の女子選手/山川波乙(5078/三重)

勝率はほぼ2点台。決して目立つ成績ではありませんが、一撃の魅力に満ちている。それが三重支部の山川波乙選手です。名前の読み方は「やまかわ・はお」。愛らしい外見と相まって、ボートレースファンからは人気の高い選手です。
一方、見事な一撃必殺のまくりを決めて万舟券決着に貢献することもあるなど、思わぬ競走スタイルに心を掴まれるファンも多いとか。1997年9月生まれで、2021年7月末現在でまだ24歳。さらなる成長が期待される新鋭です。


2021年のボートレースも女子選手の輝きが大きな魅力

ボートレース(競艇)を華やかに、そして鮮烈な色で彩る女子レーサーたち。その重要度は増すとともに、人気もとどまるところなく上昇を続けています。
もし、これまでボートレースに興味がなかったならば、男女が平等な条件で戦っているという観点から入ってみるのはいかがでしょうか。
そこには名手の技と職人の知恵、そして勝負の野心が入り乱れ、実にダイナミックでエキサイティングな世界が展開しています。勝ちたいという気持ちに、女子も男子もありません。2021年注目の選手を軸に、後半期の戦いからも目を離さないでいきましょう。


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