【最終決戦】2021年ボートレースグランプリを徹底特集!賞金王は誰の手に!?

ついに2021年も大詰めです。それは同時に、2021年のボートレースのシーズンも最終盤を迎えた証であり、今年も究極の戦いの季節がやってきました。そう、ボートレースグランプリ2021(住之江競艇SG)の開幕です。

ボートレースグランプリと同時に開催されるボートレースグランプリシリーズ2021(住之江競艇SG)もまた立派なSG格であり、令和3年の総決算となる頂上バトルが始まります。その舞台は、再び「聖地・住之江」に戻ってきました。大阪の冬が、「最高に熱い冬」になるでしょう。

当記事では、2021年のボートレースグランプリに出場する有力選手の情報を中心に、この一大イベントを楽しみ、舟券予想にも役立つ情報をまとめ、皆様にお届けします。

目次


2021年のボートレースグランプリは「聖地・住之江」で開催!

2021年(令和3年)のボートレースグランプリは、再び大阪府大阪市住之江区にあるボートレース住之江(住之江競艇場)へと戻ってきました。数多くの大レースを開催し、ファンからも選手からも「聖地」と称される住之江が、今年も最高峰の戦いを盛り立てる栄光のステージになります。

昨年に続き、今年もまた世界的な新型コロナウイルス(COVID-19)の流行が続く年となりました。命を脅かす大きな悲しみが世界を包み、ボートレース界もまた厳しい規制の中で必死に開催を続けてきました。こうして年末の決戦が迎えられることは、まさしく喜ばしい出来事といえます。

無論、引き続き感染拡大防止対策が実施されており、一般入場は事前抽選の当選者に送られる当選ハガキの持参者に限られるほか、「マスク着用の義務」「入場時の検温と消毒の実施」「体温が37.5度以上ある人の入場不可」「場内混雑時の入場規制の可能性」など、現地での観戦には多くの注意点が示されています。

来場する場合はこれらの内容をしっかり確認し、現地では係員の方々の指示に従いましょう。また、可能ならステイホームでの応援が望まれることは、言うまでもありません。

参考資料:SG第36回グランプリの入場に関するお知らせ – ボートレース住之江
https://www.boatrace-suminoe.jp/index.php?page=news-info&storyid=1948


過去5年のボートレースグランプリの激闘を振り返る

2016年:瓜生 正義(福岡)
2017年:桐生 順平(埼玉)
2018年:峰 竜太(佐賀)
2019年:石野 貴之(大阪)
2020年:峰 竜太(佐賀)

2016年から2019年はボートレース住之江(大阪)、2020年はボートレース平和島(東京)での開催でした。このため、峰竜太選手は東西でボートレースグランプリを制したことになります。すばらしい活躍です。

今年、2021年のボートレースグランプリにも、これら過去5年のグランプリ覇者である4名のトップレーサーは出場を決めました。1,600名いるボートレーサーのなかで、わずか18名だけが出場を許される夢舞台です。いったいどのような結末が待っているのでしょうか。


冬の住之江水面の特徴を把握しよう

プール型の淡水水面でとても硬く、ボートが跳ねやすいのが住之江水面の特徴です。この艇が暴れやすい環境でいかにスムーズにターンできるかが、ビッグタイトルの集まる住之江の攻略の鍵となるでしょう。

特に、冬の住之江は、冬らしい北風がよく吹くことで知られています。この北風はホーム追い風になるため、一般的にはイン艇の有利に働きます。実際、グランプリの時期ともなると、1コースの信頼度はとても高く、イン盤石のボートレース大村のそれに近いレベルで数字にも反映されます。

ただし、ボートレースグランプリは1年のラストバトルであり、何がなんでも勝ちたいという気持ちのぶつかり合いです。結果、ギャンブル的な前付けも発生し、結果的にアウト艇がすべてを飲み込む展開が生じることもあります。

どの艇がどれくらいの前付けを狙い、どの艇が抵抗し、あるいはどの艇が抵抗せずに外からの一撃に転じるか。展示航走での進入に加え、モーターの仕上げが回り重視か伸び重視か。こういった要素まで含めて、推理する楽しみが生まれます。

スタート展示と本番の進入が同じでなければならない、という決まりはありません。ビッグレースなればこそ、本番になってからの「奇襲」も十分にありえる点は、よくよく考えていたほうがいいでしょう。


2021年ボートレースグランプリで注目は賞金ランキング上位6名!

ボートレースグランプリに出場する要件は単純明快です。すなわち、「算定期間における獲得賞金額上位18位までの選手」ということ。これほどにわかりやすく、公平な基準もないでしょう。

同じ公営競技の競輪におけるKEIRINグランプリも同様の制度ですが、ボートレースでいうSGにあたるG1競走を制した選手は、優先的にKEIRINグランプリ出場権を獲得します。競輪にはS級S班制度(通称赤パン)が存在し、さらには9名まで参加できるというシステムがあることが、大きく作用しているかもしれません。

対して、ボートレースは徹頭徹尾で6艇が上限であり、かつグランプリもまたその優勝戦の座をかけてトライアル競走が実施されます。このトライアルに出るために、まずは上位18名に入る必要があるわけです。

また、上位19位から60位はボートレースグランプリシリーズで戦うことになりますが、グランプリのトライアル競走での敗者もこちらに合流します。KEIRINグランプリが年末の一発勝負であるならば、ボートレースグランプリは複数日に渡る極限の戦いで、それぞれの良さが表れる開催となります。

ボートレースグランプリにおいては、トライアル1stとトライアル2ndの2段階のトライアル競走が行われます。ただし、獲得賞金ランキングの上位6名はトライアル1stを免除され、トライアル2ndからの出場となるほか、数字の良いモーターを選抜して優先的に抽選で受け取れます。あらゆる面でのシード権的な権利が、上位6名には与えられるわけです。

よって、2021年のボートレースグランプリも、上位6名が技量からも立場からも、要注目の存在であると言えるでしょう。

では、どんな選手がベスト6に入ってきたのか。そして、彼らが今年2021年はどのような活躍をしてきたのか。それぞれ振り返るとともに、住之江でのグランプリでいかに戦うのかも含めて展望していきます。


第1位:峰竜太(佐賀/4320)

【2021年に優勝した主なレース】
・九州地区選手権2021(大村競艇G1)
・ボートレースオールスター2021(若松競艇SG)
・びわこ大賞2021(びわこ競艇G1)

佐賀の峰竜太選手は、力量でも知名度でも、ナンバーワンの称号が似合う選手です。現代ボートレースにおける絶対的な最強レーサーであり、峰選手なくして今日のボートレースは成り立ちません。

峰竜太選手は多くの弟子を育て、彼らが次々と一流ボートレーサーに成長している点も注目でしょう。超一流の操縦能力、整備能力、育成能力、さらには良き人間性まで兼ね備えた、最高のボートレース選手です。

そんな峰竜太選手が、今年も獲得賞金ランキング第1位で年末を迎えました。絶対的な存在ゆえの苦悩や孤独もある中で、見事な戦いを続けました。3月には浜名湖賞2021(浜名湖競艇G1)での全艇フライングのうちの1艇となりましたが、それさえも乗り越えてのすばらしい成績です。

住之江との相性も抜群です。先に書いたとおりに2018年のボートレースグランプリを制したほか、太閤賞や高松宮記念といったG1競走を制した経験もあり、「死角なし」の文言が似合う存在です。

2021年も、峰竜太選手が1億円のビッグマネーを手にすることになるのか。それとも、誰かが「待った」をかけられるのか。ボートレースグランプリの大きな注目点のひとつとして、こうした「打倒・峰」がテーマとしてあることは、疑いようもないでしょう。
 
そして、峰竜太選手はそれらの挑戦を退けられるすばらしい選手であることを、ボートレースのファンはよく知っています。


第2位:平本真之(愛知/4337)

【2021年に優勝した主なレース】
・オールジャパン竹島特別2021(蒲郡競艇G1)
・ボートレースダービー2021(平和島競艇SG)

愛知の雄、平本真之選手が、5年ぶりのSG制覇を果たしました。しかも、栄えある「ダービー王」の称号の獲得です。平和島では2014年にボートレースグランプリシリーズを制していましたが、同地でまたしても大仕事をやり遂げました。

平本選手は平成末期から令和初期まで、ビッグタイトルの優勝から遠ざかっていました。どれだけ悔しい日々だったでしょう。G1の優勝にしても、地元周年のオールジャパン竹島特別2021(蒲郡競艇G1)が、2015年のトコタンキング決定戦以来6年ぶりのVでした。

今年は見事に獲得賞金1億円を突破したのみならず、ランキング第2位にまで上り詰める質の高い競走が続きました。「常滑が誇るナイスガイ」は、ついにその努力が報われたと言えます。

ならばこそ、この大チャンスを生かさないわけにはいきません。トライアル2ndからの権利を勝ち取ったからには、目指すはグランプリ優勝戦であり、黄金に輝くヘルメットの戴冠です。

住之江での優勝経験こそないものの、数字自体はトップレベルの勝率と優出回数を計上しています。聖地の初Vがグランプリ優勝というミラクルも、決して計算できない話ではありません。現段階での1億円レーサーにだけ許された「年間2億円チャンス」は、十分に手の届く範囲内にあります。


第3位:濱野谷憲吾(東京/3590)

【2021年に優勝した主なレース】
・ダイヤモンドカップ2021(大村競艇G1)
・オーシャンカップ2021(芦屋競艇SG)

「東都のエースはよみがえった」。ボートレースファン、そして、「競艇」のころからのファンは、心からの賛美を送りました。東京の元祖アイドルレーサーにして、エース格として東京支部を引っ張ってきた濱野谷憲吾選手が、ついに14年ぶりのSG制覇を果たし、その後も良質な走りを続け、賞金ランキング第3位でボートレースグランプリを迎えます。

G1は勝てる。それでも、SGが遠い。あまりにも苛烈な運命が、2007年から2021年まで、濱野谷憲吾選手に降りかかりました。無論、年に数回しかないSG競走は、G1競走以上に勝つのが困難です。ゆえにこそ最高峰の格式と賞金でもって、勝者は讃えられるわけです。

それにしても、濱野谷憲吾選手はつらく長い旅路を、決して折れずに誠実に走り続けました。遠く離れた福岡は芦屋の地、当地での優勝はすべてG1という縁起の良い地で復活走を飾れたのは、何らかの縁があったのかもしれません。

今やボートレース界の重鎮にまでなった濱野谷憲吾選手です。住之江には46節参戦して20回の優出と4回の優勝。ここにはSG競走やG1競走が含まれ、相性云々を論ずるほうが失礼でしょう。

そろそろ、関東にも金のヘルメットを持ち帰るイベントがあってもいいはず。あらゆる面でリスペクトされる東都のエースならば、その偉業を成し遂げられるかもしれません。


第4位:原田幸哉(長崎/3779)

【2021年に優勝した主なレース】
・マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)
・徳山クラウン争奪戦2021(徳山競艇G1)
・ボートレースメモリアル2021(蒲郡競艇SG)

マスターズチャンピオン、いわゆる「名人戦」は、ベテランレーサーだけが出場できる開催です。出場選手は45歳以上の一流選手のみ。毎年成績が不振な選手は引退を余儀なくさせられる世界において、単に生き残るのみならず、若手の挑戦を跳ね返す熟練の技を持っていることが求められます。

そんなマスターズチャンピオンへの出場権を獲得してすぐ、この誉れあるタイトルを奪取。さらにはボートレースメモリアルを制し、賞金ランキングにグイッとジャンプアップを果たしたのが、長崎の原田幸哉選手です。

原田幸哉選手の代名詞とも言えるのが、絶品のまくり差し。事実、マスターズチャンピオンの優勝戦でも3号艇3コースからのまくり差しによって、逆転でこのタイトルを勝ち取りました。

そして、ボートレースメモリアルの制覇によって、長崎支部勢が34年ぶりにSG制覇の夢を叶えたことになります。原田幸哉選手自身はすでにSGタイトルホルダーでしたが、長崎支部に移籍してからは初のSG制覇でした。12年ぶりの美酒が、新たなるホームへ捧げられたと言えます。

ボートレースにおいては性別の差がないように、年齢による差もまたない。そう確信させてくれる走りは、暮れの住之江でも見られるでしょう。住之江では昨年も高松宮記念2020(住之江競艇G1)を制しており、最高の結果を求められるだけの条件は整っています。


第5位:桐生順平(埼玉/4444)

【2021年に優勝した主なレース】
・関東地区選手権2021(多摩川競艇G1)
・宮島ダイヤモンドカップ2021(宮島競艇G1)
・赤城雷神杯2021(桐生競艇G1)

2017年のグランプリ王者が、一時期の悩める期間を戦い抜き、再びこの高みへと戻ってきました。2020年には成績面で落ち込みを見せたものの、今年2021年にはG1競走3つを含む8つの競走でV。ビッグレースでもすばらしい戦いを見せ、見事に賞金ランキング第5位を勝ち取りました。

競艇学校時代から、その素質のすごさを見せていた桐生選手。今回のベスト6でも最年少ながら、積み上げてきたキャリアは文句なしの超一流です。中途ではG1優勝戦でのフライングによる長期間のビッグレース出場停止など艱難辛苦もありましたが、その才能は決して衰えることはありませんでした。

大レースで来ることも多い住之江の水面。20節参戦して8回の優出、2回の優勝という成績を残しています。そして、優勝の内容がボートレースグランプリ2017(住之江競艇SG)と太閤賞2018(住之江競艇G1)であることを考えれば、この水面について何ら不安はありません。

峰竜太選手ともども、「ボートレース」を牽引してきた存在です。2017年のグランプリ優勝戦では、そんな峰選手を退けて1億円ゲットを果たしました。ならば、今年も。そんな思いは強いでしょう。


第6位:白井英治(山口/3897)

【2021年に優勝した主なレース】
・シモデンカップ2021(児島競艇G3)

山口の誇る「関門のホワイトシャーク」こと白井英治選手。意外ながら、今年はG2以上の特別競走での優勝がありません。それでも、質の高い競走で優出を積み重ねることで、これだけの賞金を稼げるということを証明してくれています。

山口支部にとって、2020年から2021年は、コロナ禍以上に大きな変化がありました。山口にとどまらず、競艇界が誇るレジェンド、今村豊選手の引退です。一時代を築いた名選手にして、白井英治選手という超一流を育てた偉大なる師匠。何より、人格という点で誰もが尊敬する今村選手の引退は、中国地区の選手たちにさらなる奮起を促しました。

白井英治選手は2014年から2020年まで、必ず特別競走で優勝してきました。しかし、今年で途切れるかもしれません。グランプリで勝つという宿願の達成ルートを除けば。この最高峰の舞台において、1年で最も輝きを放つ。それが不可能でないことは、ここまでに積み重ねてきた数多の勝ち星が証明しています。

住之江には30節参戦して8回優出。残念ながら優勝歴こそありませんが、勝率7.30は紛れもなくトップクラスの数字です。師匠に、そして故郷に捧げる勝利へ、白井英治選手が冬の住之江で鋭い牙を光らせます。


冬の大阪が最高に熱くなるボートレースの祭典!

2021年も、世界が鳴動した大変な年でした。それはボートレース界でも同様であり、新型コロナウイルスの持続化給付金不正受給問題によって、多くのボートレーサーが出場停止処分を課せられるまでに至りました。

しかし、公平かつ公正であろうとするボートレース選手会ならびにボートレース振興会の努力と、何よりそれを支えたファンの献身によって、ついにボートレースグランプリ2021(住之江競艇SG)ならびにボートレースグランプリシリーズ2021(住之江競艇SG)の開催までやってきました。

まだ、あらゆる問題が終わったわけではありません。それでも、この華々しき最終決戦を迎えられることは、大いなる喜びとして受け止めるべきでしょう。願わくば、この開催が無事に終わりますように。そのうえで、最高のレースが繰り広げられますように。心からそれを願うばかりです。


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