【全速女子】高田ひかる選手のすごさは「まくり」にあり!全速の天使の魅力を知りましょう

公営競技のなかで、老若男女が最もバランスよく活躍するスポーツ。ボートレースは、競艇の時代から変わらない伝統として、このように形容して良い競技と言えるでしょう。

今年、2022年には、滋賀の遠藤エミ選手がついに女子選手として初めてSG競走を制覇。女子でも3,000万円超のビッグマネーを一発で稼ぎ、永遠に歴史に名を刻めることを証明してくれました。

遠藤選手のほかにも、次々に「男女混合なにするものぞ」とばかりに、有力な女子選手が台頭してきています。その中の1人、高田ひかる選手について、この記事では解説していきます。

「がっつり握っての全速まくり」が信条の高田ひかる選手。その魅力を知ったならば、ボートレースの楽しみがまたひとつ増えてしまうこと請け合いです。

目次


高田ひかるは三重支部の風神少女!その魅力を3つ挙げよう

高田ひかる選手の基本データを紹介しましょう。1994年8月5日生まれの28歳、登録番号は4804。卒業期は113期です。

三重県伊賀市出身で、伊賀白鳳高校に在学中からボートレーサー養成所の試験にチャレンジ。高校3年生のときに受けた4回目の試験でついに合格し、高校を中退してボートレースの世界へと飛び込みました。

5回が限度のボートレーサー養成所の試験です。さらには、その超高倍率の試験を突破した後から、真の試練がやってきます。

公正なレースを実施し、プロフェッショナルと呼べるだけの技術を身につけ、何よりも競技者の命を守るための厳しい訓練が行われ、中には耐えきれずに退所者も出るほど。

しかし、高田ひかる選手は見事に耐え抜き、地元三重支部の所属となって、2013年11月にデビューを果たしました。

ところが、そこからがまた茨の道。デビューした2013年は当然のこと、2014年も3着が精一杯。このとき、三重支部の誇るSGレーサー、井口佳典選手から「負けるのは当たり前じゃない」という言葉を聞き、高田選手は大きな感銘を受けます。

加えて、師匠である本部めぐみ選手の教えもあり、変化の胎動はついに形になりました。デビューから1年4ヶ月後の2015年3月7日、ボートレース丸亀のオールレディース戦の一般選抜競走において、待望の初勝利を挙げたのです。

5号艇6コースからの激アツまくり勝ちは、2連単5-2が17,270円の万舟券、3連単5-2-4が145,210円の14万舟券に発展。日高逸子選手や平高奈菜選手相手に挙げた大金星は、今日まで続く愛称である「まくり姫」の目覚めには充分な成功体験でした。

では、そんな高田ひかる選手の魅力について、その歴史をさらに掘り下げつつ、3つのポイントにフォーカスを当てて解説していきましょう。


高田ひかるの魅力①/「まくり姫」の名にふさわしい全速戦!

高田ひかる選手の代名詞といえば、何と言っても失敗を恐れない全速での仕掛けです。体重が軽く、小回りターンのほうが得意な女子選手が支配的な中で、むしろその軽さから来る快速を武器とする姿は、差し型の女子選手とはまた違った魅力となって、ファンの心を掴んでいます。

初勝利の力強さが、高田ひかる選手に「まくり姫」としての覚醒を促しました。そこまでの苦労があったからでしょうか。実力が一気に花開き、2016年11月には初優出を達成。そして、2018年5月30日、「日本スポーツエージェントカップ男女W優勝戦(下関競艇一般)」で初優勝を成し遂げました。

この優勝戦。高田選手は1号艇1コースだったのですが、スタートは最も遅いコンマ19と後手を踏んでしまいます。ですが、立ち回りのうまさでそれをカバーし、「抜き」での優勝に手が届きました。

全速戦もそうですが、基礎的な技術の向上を証明した初優勝だったと言えるでしょう。


高田ひかるの魅力②/勝負勘を支える冷静な精神

先の項目でも挙げた通り、高田ひかる選手は不利な状況でも慌てない精神を養っています。それは最近開催されたばかりの「ヤングダービー2022(多摩川競艇PG1)」でも発揮されました。

2日目5Rの予選競走。ここでも1号艇1コースの高田ひかる選手は、スタートで後手を踏んでしまいます。とはいえ、コンマ18は及第点。あくまでも、コンマ0台まで踏み込んできたほかの選手たちを褒めるべきスリットラインでした。

それでも、高田選手は慌てません。上達した整備技術で整えられたモーターは、彼女の巧みな操縦に応え、見事にインの利を死守して1着でのゴールへと導きました。

レース後には「いろいろ勉強。楽しんでやってます」と語った高田選手。ただ、「やっぱりベースは伸び寄りが好き」と、スピード志向の調整が好きなことも吐露。自分を支える根底にあるものを忘れていない安心感もあります。


高田ひかるの魅力③/男子選手さえも打ち負かす総合力

先に例に出した「ヤングダービー2022(多摩川競艇PG1)」が、ここでも好例になってくれるでしょう。

実はこのシリーズ、もちろん女子選手も複数参加していましたが、予選を突破したのは高田ひかる選手ただ一人でした。

これは女子選手が劣っているわけではなく、単に男子と女子の人数の比率差ゆえに、致し方ない部分があります。それでもなお、女子選手代表として準優勝戦へ進むことができる力量を示した事実は、今後も注目すべき輝きに満ちています。

残念ながら、優勝戦へ勝ち進むことは叶わなかったものの、世代最強を決める戦いでも十分に互せることを示してくれました。全国勝率6点台後半は、立派な一流選手の証として、彼女の技術の高さを雄弁に物語っています。


高田ひかるの「買い時」を考えよう

「まくり姫」高田ひかる選手、媒体によっては「まくりすとひかる」とも呼ばれる彼女は、いったいどんなときに舟券ヘの貢献力が最も高まるのでしょうか。

すでに全国24場への参戦を果たしている高田選手は、データ面でわかりやすい傾向を見せています。勝率が良いのは多摩川、蒲郡、三国、鳴門、下関、芦屋といったあたり。とりわけ、鳴門と芦屋では勝率7点台を叩き出しています。

また、数字の面ではホーム水面の津が目立ちませんが、これは見習い時代の数字が通算されているため、誰にでも起きる傾向にあります。すっかり一流選手になった今、ツッキーが見守る地元でも要注目の存在でしょう。

コース別戦績では、やはり全速でのまくり勝負が得意なため、2コースから6コースまでの中では、3コースでの成績が最も優れたものとなっています。スタートも最速で、1着率も優秀なため、3コースで登場した折にはぜひとも頭で狙ってみたいものです。


水神祭おめでとう!中野孝二が高田ひかるの弟子

高田ひかる選手の活躍は、彼女にあこがれる後輩レーサーを生みました。結果として、彼女はまだ28歳という若さながら、弟子選手を持つことになります。ボートレースや競輪などは、こうした師弟関係が生まれるのも面白いところでしょう。

ただ、高田選手の場合、かなり特殊なケースとなりました。というのも、彼女にできたのは同じ女子ではなく、男子の弟子だったのです。

同じ三重支部の登録番号5183、中野孝二選手こそ、高田ひかる選手の弟子となった新人レーサーです。2021年5月21日に初出走を迎えた彼は、先日の2022年8月20日、168走目にしてついに初勝利の水神祭を迎えました。初勝利まで苦労するところまで、師匠に似たと言えるかもしれません。

「ずっと事故点が多くて……」と初勝利まで時間が掛かった自らのレースぶりを振り返る中野選手。それでも、修了記念競走で優出を決めるだけの地力も認められており、師匠と同様にここからの急激な成長が望まれる逸材です。

高田ひかる選手ともども、三重支部の有力選手として、さらにボートレース界の新星として、目覚ましい成長を遂げることを願いましょう。


高田ひかるの超絶まくりでボートレースがもっと楽しい!

高田ひかる選手はその上手さゆえに舟券貢献度も高く、それ以上に「見ていて楽しい」レースをしてくれる点が最大の魅力です。度胸と伸びしろにあふれたレースぶりは楽しみに満ちていて、ボートレースの娯楽性を増大させてくれると表現してもいいでしょう。

2022年、女子選手による新たな歴史の1ページが書き加えられた今こそ、この有望な「まくり姫」を知ることは、あらゆる面で有意義であると確信しています。


コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。